このブログで何度も書いていることなんですが、当事務所によくかかってくる電話に「ちょっと教えてほしいんですけど」というのがあります。
もちろん無料で教えてって言ってるんです。
もちろん断るんですが、「ちょっと答えてくれればいいのに」って思ってる人が多いんですよね。
「弁護士なら相談料がかかるかもしれないけどさっ。社労士でしょ。」って思ってるみたいなんですが、その考えはちょっと違うと思ってます。
理由はいくつかあるんですが、例えば
士業はその道のプロ
弁護士、社労士、行政書士など、法律に関係する士業はたくさんあるんですが、単純にカバーする範囲が違うだけで、どの士業もその道のプロなんです。
例えば、社労士は労働関連の法律のプロです。
毎日、毎日、労働関連の法律に携わってます。
社労士は労働関連の法律とその実務運用のプロ。
そこに特化しているので、その分野においては、ある意味弁護士よりも詳しいということもあるんです。
そして、それは他の士業だって同じなんですよね。
どの士業もその道のプロであって、その道に特化したの知識・経験・独自のノウハウを持ってます。
なので、弁護士じゃないから相談料を払う必要はないっていうのは、ちょっと違うかな~と思います。
ちょっと答えるのに時間とお金がかかっている
「ちょっと答えてくれれば」と言われるんですけど、実は「ちょっと答える」のはそんな簡単ではないんです。
法律上の問題っていうのは例外が多すぎて、ちょっとでも前提条件が変わると、答えが変わってしまいます。
原則は、こうだけど、この場合はこう、この場合はこうなって、更にこの場合はこうなるって感じですね。
そして、更に更に厄介なことに、法律と言うのは改正が多い!
法改正で、答えが変わるんですよね。
そして、更に更に更に厄介なことに、ある事例について最高裁判所が判断を下したら、法律が改正されたときに限りなく近い状態になったりします。
という事は、そのちょっと答えるために、細かな例外を勉強して、法改正もチェックして、更に最新の判例もチェックする必要があるわけです。
その勉強にかかる時間とお金は少なくありません。
電車やバスで移動するときも、出来る限り本を読んだりして常に勉強してます。(周りの人は、スマホでLINEしたりゲームしたり漫画を読んでいるけど)
それだけして、ちょっと答えることが出来るようになるんです。
私の場合で言うと、開業して10年以上経ちますが、常に勉強して知識を最新にするようにしています。
これは法律知識だけじゃなく、採用ノウハウ、労務管理知識、心理学、経験、その他もろもろがプラスされています。
それらの積み重ねがあって、即答で「ちょっと答えること」が出来るんですね。
つまり、その答える時間はほんの少しかもしれませんが、その背景には何年もの積み重ねがあるんです。
聞く側にとっては2、3分かもしれませんが、答える側は時間とお金をかけてるわけです。
そして大切な事、これを忘れないで欲しいんです。
それは、これらの知識と経験は「大切な商品」だということです。
この時間とお金をかけて作り上げたこの「大切な商品」を売ることで飯を食べているわけです。
さすがに無料で、ちょっと答える事なんてできないですよね~。
皆さんも、周りに「ちょっと教えてくれればいいのに」って思っている人がいたら教えてあげてくださいね。
プロのノウハウは時間とお金がかかっている「大切な商品」なんですよって。
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